③基本のステップ1~その2~
子育てコーチングには6つの基本ステップがある。
- 傾聴
- 共感
- 質問
- 承認
- 行動
- 継続
今回は、引き続きステップ1.傾聴 について書いていく。
前回はポイント①〔最後まで聞く〕でした。
聴くためのポイント②
◇観察しながら聞く
話を聞く際に、内容の筋(ストーリー)だけを追ってしまいがち。まあ、普通の会話なら当たり前のことだろう。しかし、ここでは具体的なストーリーが重要ではなく、どのような感情♡で話されるかが大切。
例えば...兄弟げんかの場合
『誰が何をしたから 喧嘩が起こった』という物事の経過に注意を払うのか
『誰が何をしたとき こう思った』という話し手の感情に注意を向けるのか
これだけなんだけど、これが驚くほどに、こちらがリスニングから受けとるものが違ってくる!!
◎ストーリーだけに注目して会話をし、リスニングをした場合
姉がぬり絵をしている時に、妹がクレヨンを1本取った。それで姉がクレヨンを乱暴に取り上げたので妹が泣き出した。
↓
↓
「クレヨンの1本ぐらいいいじゃない。なんでやさしく貸してあげられないの」
よく言うセリフ。
この状況が起きた時、私だったら、姉のことを
・まだ幼いな
・年下の小さい子への思いやりをもてない子
・自己中心的(わがまま)
・ケチ
と、少なからず受け取ってしまう。
◎話し手の感情に注目しながら会話をし、リスニングをした場合
妹が私のクレヨンを勝手にとった。前に使ったときに、力を入れすぎてクレヨンがぐちゃぐちゃになって悲しかった。今度も汚くなると嫌だと思って、急いでクレヨンを取り上げた。妹はびっくりして泣き出した。
↓
↓
「クレヨンが汚くなるのが嫌だったんだ。意地悪をしたわけではなかったんだ。」
このように、感情に注意してリスニングをすると、
・クレヨンを大切にしたい
・絵を描くことが好き
・自分の所有物を守りたい自我がでてきた
と、とらえることができる。
そうなると、頭ごなしに怒ったりできなくなる。確かに、妹に優しくクレヨンを貸してあげられるようになってほしい。だから、この後きっと話をするだろう。「じゃあ、どうしたらよかったかな」と。
ただ、台所で洗い物をしながら、大声で「そんなことで喧嘩しない!クレヨンぐらい貸してあげなさいよ!!」とは言えなくなる。
感情はいろいろある。話されている内容は、愚痴や不満の怒りなのか、それとも寂しさや疎外感の悲しみなのか、欲求か、等カテゴリー化して聞いてみると、感情に気づきやすくなる。
このことは、教師をしている時、実はやっていたことで、学級でのトラブルが起きた時に解決するまでの時間が短く、何よりも両者が笑顔ですっきりとすることができる方法だ。